薩摩切子物語(島津)

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薩摩切子

現在の薩摩切子の生産地は鹿児島県です。
色ガラス層の厚い被せガラスの素材作りと、切子加工の両方が薩摩ガラス工芸で行われています。
薩摩ガラス工芸は島津家の島津興業直営で、尚古集成館に隣接しています。
平成元年、薩摩ガラス工芸に対して、鹿児島県伝統的工芸品認定がなされています。
薩摩切子は薩摩藩が産業として発展させるため、江戸から江戸切子の細工職人を招いたり、海外のグラスを参考にしたりして独自の技術を作り出しましたが、イギリスとの戦争などが原因で途絶えてしまいました。薩摩の切子職人は江戸にも渡り、江戸切子に被せガラスの技法などを伝えています。江戸切子のグラスも被せガラスを用いるようになりましたが、江戸のグラスは着色層の厚みが薩摩に比べて薄くなっています。そのため江戸の細工物はすっきりとした感じになっています。
江戸切子はそのように薩摩の技術を吸収したりしながら、現在も続いています。
薩摩の切子細工は途絶えたのですが、現在復刻されて島図興業のもとで生産も行われています。

島津家の島津興業について記します。

株式会社島津興業は鹿児島県鹿児島市に本社を置く観光事業、地域開発事業を行う企業です。
1922年 - 薩摩興業株式会社を設立。
1951年 - 株式会社島津興業に社名変更。
2008年4月 - グループを再編し、薩摩焼・薩摩切子の子会社等を株式会社島津興業に吸収。
仙巌園
第19代当主の島津光久によって造園された庭園です。国指定の名勝。
尚古集成館
第28代当主の島津斉彬による集成館事業の一環として建造された、製鉄、造船、紡績等の機械工場でした。現在は、当時の史料や薩摩切子、薩摩焼などを展示する博物館になっています。本館は国指定の重要文化財です。
その他
島津ゴルフ倶楽部

薩摩切子は、薩摩ガラス工芸に対して、鹿児島県の伝統工芸品認定がなされています。篤姫の嫁入りにはこの細工グラスを持って行かれたようです。ときどきグラスを見ては、心を癒されたことでしょう。ひょっとしたら、芋焼酎もこのグラスで召し上がられたかもしれないなどと勝手なことも推測しています。


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